シンガポールの思い出

2010-2014年、星国に滞在していたときの記録

アルメニアに行ってきた アシュタラク地方とロリ地方

この日からアルメニア周遊開始。

エレバンを出て小さな町・Ashtarak(アシュタラク)に立寄り、アルメニアで最も高いAragatz (アラガツ)山の周辺・Aragaston(アラガストン)地方を経て、世界遺産の点在するロリ(Lori)地方へと移動した。

この日訪れたのは

  • Karamaravor church(7世紀、カルムラヴォル教会)
  • Kasakh(カサグ)川そばにある水車
  • Saghmosavank(1215 A.D. サグモサヴァン修道院
  • Amberd Fortress(7世紀、アンベルド要塞)
  • Hagphat monestry(976 A.D. ハフパット修道院

の5カ所。()内の年号は建築年。DTACアルメニア観光局情報はここここにある。

8日間でアルメニアを周遊するためには急ぎ足なスケジュールにならざるをえず、周遊中は車での移動時間が多かった。しかし(おそらく)ガイドの気遣いで、旅程表にはない細々とした休憩があったので、毎日退屈することなく過ごせた。

まずアシュタラクという小さな町(日本の感覚でいうと村というサイズの町)に寄り、赤っぽい石で立てられたカルムラヴォル教会を訪ねた。赤いタイルでできたドーム屋根はアルメニア教会独特の建築様式。この教会は、アルメニアに数多ある教会のなかでも保存状態がよく、7世紀に建てられた当時のドーム屋根が今も残っている。 Karamaravor church Karamaravor church Karamaravor church Karamaravor church

教会のそばを通るカサグ川のほとりにある、今はもう使われていない水車と、小さな橋も見学した。橋はシルクロードの時代から使われているという。春の川のほとりには花が咲き乱れ、川の水は透き通り、遠くの丘の上には教会が見え、とても美しい風景だった。その後もアルメニアの緑豊かな風景には幾度も心打たれることになる。 Watermill near the Kasakh river Watermill near the Kasakh river Kasakh Untitled Untitled

アシュタラクを出て小一時間、途中で放牧中の羊に遭遇しつつ車を走らせる。 Untitled

カサグ川上流の峡谷のうえに建てられているサグモサヴァン修道院に到着。教会裏から川を望むと、ダイナミックなアルメニアの地形を感じることができた。 Saghmosavank Saghmosavank Saghmosavank

それからアラガツ山を車で一気に登り、アンベルド要塞へ。標高の低いエリアでは淡い色の花が大地を覆っていた。道中、放牧で暮らしているというクルド人の集落というか野営地というか…を通り過ぎた。 Amberd Fortress Untitled

アラガツ山はアルメニア最高峰で、4000mほど。かなりの高度で、ちょっと動くと息が切れる。アンベルド要塞には10世紀に建てられた城、教会、そして城壁の跡が残っている…こんなところによく城を建てたものだ!と感心してしまう。 Amberd Fortress Amberd Fortress Amberd Fortress

山を下りて、屋外にテーブルのある小さなレストランでランチ休憩。レストランでの食事はいつも前菜にたっぷりのハーブ、トマトとキュウリ、キャベツとハーブ等を和えたサラダ、それからもう1皿別のサラダ(人参だったりビートだったり)、lavash(ラバッシュ)という薄いナンのようなパン、そして普通の白いパンが出てくる。ハーブ・野菜がどれも美味しく、前菜だけでお腹いっぱいになりそうなのだが、しばらく前菜を食べているとメインディッシュ(ケバブだったり、肉団子だったり、鳥肉を焼いたものだったり)が出てくる。どれも素材の味を生かしたシンプルな味付けで、日本人の口には非常に合うと思う。私はどれも外れなく美味しかった。デザートはリンゴ、ブドウ、オレンジなどのフルーツか、素朴な焼き菓子が多かった。甘過ぎないところが自分的に嬉しかった(シンガポールのケーキはやたらと甘いものが多いので…)。 Armenian cake Untitled

ランチ後はひたすら北上、途中で現地民で混み合うパン屋に寄る。ラバッシュを焼く窯があり、パン職人たちが薄い生地を手際よく仕上げていく様を眺めた。インドのナンと似たような作り方だった。店は焼きたてのパンの匂いで満たされていた。 Untitled Untitled Untitled Untitled Untitled

ロリ地方に入る。放牧中の羊や放し飼いの牛は頻繁に見かけるので、だんだんそれが当たり前になってきた。ロリ地方は山だらけ、この山々を越えると隣国グルジア。そんな山のなかに世界遺産指定されている修道院が2つある。 Lori region Aragatz mountain

そのうちのひとつ、ハフパット修道院を訪問した。便宜的に修道院と呼んでいるが、ここもエチミアジンのような複合的施設で、教会あり、小型教会あり、今はもう使われていないが神大学の施設や教師たちが住んだ宿舎あり、そばに今現在も司祭が住む建物あり・・・と、山奥にあるにも関わらず、大規模な宗教施設だった。昔は大きなコミュニティを擁していたし、今も村のサイズこそ小さくなったものの、伝統が続いている空気が感ぜられた。 Hagphat monestry Hagphat monestry Hagphat monestry

アルメニアにある教会は、このハフパットと同様に、長い長い歴史がありつつ今も変わらず祈りの場として使用されている場所が多い。その様子を見ていると、信仰と生活の不可分な繋がりや、その地に住む人々の日常によって作られた文化の厚み……抽象的にいうなら、無形の価値について考えざるを得ない。 near Hagphat monestry

この日の夜はハフパットからほど近くにある、2年ほど前に建てられたというガイド氏の友人が運営するホテルに泊まった。ホテルの前を放し飼いの牛や犬が何匹か通り過ぎて行く様子が窓から見えた。そして、ホテル前から見える山間の景色が美しくて圧巻だった。 A hotel near Hagphat monestry near Hagphat monestry A scnery near Hagphat monestry

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アルメニアに行ってきた エレバン近郊・エチミアジン・ズヴァルトノツ

ホテルのロビーでガイドと落ちあい、車でArmavir(アルマヴィル)地方へ向かう。この日訪れたのは

  • St. Hripsime church (618 A.D. 聖フリプシメ教会)
  • Etchmiadzin (303 A.D. エチミアジン)
  • The Church of Saint Gayane (630 A.D. 聖ガヤネ教会)
  • Ruins of Zvartnots ( 7c. 643-652 A.D. ズファルトノツ古代遺跡)
  • Matenadaran (マテナダラン・古文書博物館、エレバン市内)
  • Museum of Genocide(虐殺記念館、エレバン郊外)

の6カ所。()内の年号は建築年。詳しい案内はDTACアルメニア観光情報局 エチミアジンにまとまっている。

エレバンから車で20-30分ほど走るとすっかり郊外、建物もまばらで、あるのはせいぜい建築用の石を売る店くらい。聖フリプシメ教会は、そんななかにポツンと建っていた。ユネスコ世界遺産に登録されているらしいが、まだ朝だったからか、人も少なく閑散としていた。解説は、DTACアルメニア観光情報局さんから引用させていただく:

ここにはキリスト教化前のアルメニアで、異教徒であったローマ帝国ディオクレティアヌス皇帝からの求婚を拒んで殉教した、聖リプシマが祀られています。聖フリプシメの惨殺を命じたアルメニア国王はその報いで重い病にかかり、先にキリスト教に改宗していた妹の忠告を聞き入れ、長年牢につないでいた聖グレゴリウスを解放。さらに、キリスト教を国教として受け入れ、建設したこの教会の地下墓地に聖フリプシメの亡骸を葬ったと伝えられています。 出典 DTACアルメニア観光情報局 エチミアジン

Untitled Untitled Untitled Untitled

次に向かったエチミアジンとは、アルメニア教会の総本山(カトリックでいうバチカンに相当)で、カトリックでいう法王にあたるCatoricos(カソリコス)が住んでいる。大聖堂以外にも修行中の司祭用の神学校や住居、宝物館や書店などがあり、ちょっとした町といった雰囲気だった。ここの大聖堂に「ノアの箱舟」のノアが大洪水のあと生け贄を捧げる台を設置したと信じられている。ちなみに洪水後にノアの箱船が流れ着いたのは、アルメニア人にとっての聖地・アララト山と言われている。アララト山は現在トルコ領にあるが、アルメニア人はアララト山があるエリアを「西アルメニア」と呼ぶ。

大聖堂は、4世紀に建てられた基礎部分をもとに増改築を繰り返しているそうで、あいにく訪問時もドームに足場が建てられていた。アルメニア教会は古い、たとえば7世紀に建てられた教会であっても、現在進行形で利用されているものが多いのが印象的だった。 Untitled Oriental decoration on the Cathedral Untitled Untitled

そして聖ガヤネ教会。ここはハチュカル(十字架石)が見事だった。アルメニアの教会を訪ねていると必ず目にする十字架石、これについては後日改めて。この教会もユネスコ世界遺産アルメニアは国全体が世界遺産でも良いと思う……というくらい、そこらじゅうから歴史が感ぜられた(学校でろくに世界史を勉強しなかった自分でもわかるくらいに)。 Untitled Untitled Untitled

ここでランチ休憩。前菜に出てくる山盛りの野菜+ハーブがおいしい。メインはアルメニア風のケバブ。トルコケバブほど脂っこくなく食べやすい。 Untitled Untitled

ズファルトノツは、エレバンの国際空港にも名前が使われている。7世紀にカソリコスの命で大聖堂が建てられた。しかし10世紀に大地震で倒壊し、その後20世紀初頭まで土に埋もれていた。ガイド曰く、20世紀初頭まではただの大きな丘で、そこを掘り返してみたら大聖堂や宮殿の残骸が出てきたという。発掘後に修復しようという動きもあったものの、ソ連が崩壊して話が止まり、現在のような遺跡状態でそのまま保存されているという。石に彫られた文様が綺麗に残っている等、屋外で吹きさらしなのにも関わらず状態が非常に良いのが感動的だった。保存という観点からみたとき、アルメニアの乾燥した空気は大きなメリットなのだろう。 Untitled Untitled Untitled Untitled

そしてエレバンに戻り、郊外にある虐殺記念館に立ち寄ってから、古文書博物館(マテナダラン)に行った。

虐殺記念館は第1次世界大戦中にトルコ国内で起こったアルメニア人の強制排除による犠牲者を祀る場所で、展示物は少ないが、立派な建物とモニュメントがあり、アルメニア民の「この出来事は忘れてはならない」という決意の強さを感じた。虐殺の証拠を展示するためには、現場=今のトルコ領土内に行って調査をする必要があるが、現在アルメニアとトルコは歴史認識の違いもあり国交断絶中。トルコと和解に至らぬ限り本格的な調査は難しいのだろう。 Untitled

マテナダランは、保存状態が良い史料が多くて驚いた。遺跡だけではなく書物も、1000年以上経過したものとは思えないほど良い状態。10世紀台のパピルスに書かれた史料は肉眼で文字を読み取れる状態。シルクロードを通じて入ってきたペルシャ語アラビア語、日本語の史料も色彩豊かな状態で展示されていた。修復を入れているとは思うが、それにしても状態がいい。ちなみに建物の前には5世紀初頭にアルメニア文字を作成したMesrop Mashtotsの石像が立っている。 Untitled Untitled Untitled

観光後、町を少し歩きたいと希望を出し、自分たちだけで散策することに。ガイド氏の自宅そばにある手工芸品を売る店がたくさん出ているフリーマーケットを少し見て、雨が降りそうなのでカフェで休憩、それからガイド氏曰くショートカットだという道+長いトンネルを歩いてホテルに帰った。途中で公園に通りかかり、エレバン市民の生活を少しだけ覗き見した。

ちなみにアルメニアでは東アジア人を見かけることが殆どないので、歩いていると現地のひとの視線を感じることが時々あった。特に子どもは素直で、公園で三輪車に乗っていた5歳ほどの女の子が私に視線釘付け、しまいにはバランスを崩して転倒してしまった。 Untitled

B004CCSVBM 旅行人163号特集コーカサス〜アゼルバイジャン+アルメニア+グルジア 蔵前 仁一 石井 光太 渡邉 義孝 松尾 よしたか 田中 真知 旅行人 2010-12-01 by G-Tools

アルメニアに行ってきた エレバン市内編

今回の旅行は、始めから終わりまで専属ガイド&ドライバーに連れ回してもらった。自分にしては珍しいスタイルだ。それというのも、アルメニア国内の公共交通機関はあまり発達していないので、郊外しかも山の上にある教会を回ろうとすると車(又はタクシー)必須だから。そして旧ソ連国で英語はあまり通じず、アルメニア語は独自の文字を持っていて一朝一夕では判読できるようにはならないから。

そんなわけで、空港にはガイドとドライバーが揃って出迎えにきてくれていた。 ホテルにチェックインした後、まずはYerevan(エレバン)市内をざっと観光する。この日はvictory dayロシア帝国がドイツに勝った日)の祝日で博物館はみな休み、お店も閉まっているところが多かった。

そしてエレバン市内にあるCascade(カスケード)と呼ばれる、箱根彫刻の森美術館を彷彿とさせる、美術品が置かれた屋外公園に行った。屋内美術館も併設しているが、こちらは祝日のため休み。丘の上から下まで階段状に続いて行く公園を歩きながら、そこかしこに置かれた現代美術作品を見て回った。なかなか面白かった。 Yerevan, Cascade Yerevan, Cascadea Yerevan, Cascadea Yerevan, Cascade

カスケードは1971年のソ連時代に建設開始、1980年に第1段階が完了した後、ソ連崩壊の影響もありしばらく建設が止まっていた。2000年代に入ってからアルメニア政府が建設を再開、今もまだ建設途中らしい。なおこの「建設途中」という状態、この後、旅行中に幾度となく見かけることになる。公共施設だけでなくレストランや住居、ショップ等、そこかしこでしょっちゅう工事をしている。ガイド曰くこれはアルメニアの国民病で、彼が住んでいるアパートでも常にどこかで住人が改築作業をしていて、「なんでお前はやらないんだ?」と訊かれることもあるそうな。 Yerevan, Cascadea

カスケードを出たところにあった水飲み場で子供が水を飲んでいる様子をさして、ガイド氏が「エレバンの水道水は安全だし、おいしい。ボトルの水を買う必要はない。試してみろ」というので怖々飲んでみたら、たしかにおいしい。アルメニア滞在中はその後も水道水を飲みつづけたが、特に問題はおきなかった。

その後はエレバン市街をガイドに連れられて散歩した。オペラハウス前に、アルメニア出身の作曲家・ハチャトゥリアンの大きな銅像があった。5月のエレバン市内は暖かく、歩き回っていると汗ばむほどで、老若男女問わずアイスクリームを食べ歩きしているひとをよく見かけた。Republic Squareでベンチに座りながらアイスを食べているひともいた。 Yerevan Opera House, Statue of Khachaturian Yerevan, Republic Square

この日は祝日でどこも閉まっているし、長時間飛行機に乗った疲れもあるので早めにホテルに戻り、ホテル近くのレストランで夕食にした。片言の英語を話す店員に「サラダはつけないの?つけたほうがいい」と言われ、アドバイスに素直に従ったところ、生トマト+キュウリ、マリネ的サラダ2皿、パン2種類…と前菜がたっぷり出てきて、どれも美味しかった。たっぷりの玉ねぎとハーブが添えられたバーベキューチキンも美味。副菜のジャガイモもホクホクだった。 Dinner at Yerevan Dinner at Yerevan

B004CCSVBM旅行人163号特集コーカサス〜アゼルバイジャン+アルメニア+グルジア
蔵前 仁一 石井 光太 渡邉 義孝 松尾 よしたか 田中 真知
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アルメニアに行ってきた 旅のきっかけ

「Where’s Armenia? (アルメニアってどこにあるの?)」と、ある日突然同僚が聞いてきた。

アルメニア?」 「うん」 「知らない……アフリカらへん?」 「そうかな、中東らへんじゃない? あ、違った、アルメニアじゃなくてアルバニアだ。問い合わせメールが来て」

会話はそこで終わった。いったいアルバニアからどんな問い合わせがあるのかしらんと思いつつGoogleアルメニアを検索すると、こんなウェブサイトを見つけた。

「不思議な、不思議なアルメニア共和国」 (このページの作者氏は2000年から数年間アルメニアに滞在。古くなっている情報も多い)

旧ソ連ということはユーラシア大陸の北のほうじゃないか、なにがアフリカだ……と自分をとがめつつ、このサイトを通してアルメニアが複雑な歴史を持ち、厳しい経済状態にあることを知った。しかしYerevan(エレバンまたはイェレバン)という首都名には馴染みがないし、具体的なイメージは何もわかないまま。いっぽうで治安は良いと記述があったので「それが本当なら旅行でいっても良いな」と思った。

その後しばらくしてから、ふと思い立って改めてアルメニアに関する日本語情報を探してみたところ、現地に住んでいる日本語教師さんによるブログを見つけた。

「アララトの国からーアルメニア生活記ー」 (この方は国際結婚をなさって今も現地に住んでいるそうで、写真も交えながらアルメニアの様子を伝えている。)

このブログの「観光」カテゴリの記事をあれこれ読んで、アルメニアには古い石造りの教会・修道院がたくさんあることを知る。

またバックパッカー旅行でアルメニアを訪問した人々のブログ・ホームページ報告も複数見かけた。なかでもこちらのページは写真と文章の配分が絶妙で、旅情をかき立てられた。 亜細亜の街角 歴史に翻弄されてきたアルメニア民族の首都(2007年9月)

大学の影響かそれとも欧州で手当り次第に建築物を見た名残りか、はたまたニュータウンで育ったため宗教的施設と疎遠に育った反動か、自分はキリスト教の教会を見るのが好きなので、これは行かねばならぬでしょう……

後押しするように、Flickrでとても美しい写真集を見つけた。特に郊外(それ以外)の風景が素晴らしい。

アルメニアーエレバン アルメニアーそれ以外

改めて、これは行かねばならぬでしょう。というわけで、行ってきました。 次回から幾度かに分けて、簡単な記録をアップします。

↓は旅行中の一葉、エレバンから日帰りで行ける距離にあるGeghard Monestry(ゲハルド修道院)。 Geghard cave monastery

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旅行人 2010-12-01

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運動靴・スポーツ用品 なら クイーンズウェイショッピングセンター

登山靴が壊れた。半年強ほど使わないで室温(当地の「室温」なので28-33度、湿度90%)に置いておき、久しぶりに出動させたところ靴底がパカッと取れてしまった。こちらのページの中ほどで写真を掲載している「靴底がパックリと剥離」と同じ状態だ。

当日同行していた友人も新品購入後2−3年放置していた登山ブーツを履いていたのだが、そちらも偶然同じような症状を呈して壊れた。同じ日に同じ壊れ方をするとは、珍しいこともあるものだ。彼は「初めて使うのに!」と嘆いていたが、原因は室温放置による劣化ではないかと推測……。あくまで体感だが、シンガポールでは使わない物の痛みが恐ろしく早い。革製品にカビが生えるのはもちろん、本も紙と糊の部分がすごい速度で経年劣化していく。他にも使わなくなった鞄のチャックが1ヶ月で錆び付き始める等「これがこんな壊れ方するの?」という現象を何度か見ている。高層階に住んでいると湿度が地上より低いので物が劣化しにくいというウワサもあるが、詳細は不明だ。

今後も登山靴は継続的に必要になる。そこでウェブで事前調査をあれこれとしてから、前回もお世話になったQueensway Shopping Centre(クイーンズウェイショッピングセンター)に行ってきた。 [googlemaps https://www.google.com/maps/embed?pb=!1m14!1m8!1m3!1d3988.81059795915!2d103.803474!3d1.287777!3m2!1i1024!2i768!4f13.1!3m3!1m2!1s0x31da1bcb6f67f557%3A0x4b1b21ce43be1eae!2s1+Queensway!5e0!3m2!1sen!2ssg!4v1401022180211&w=600&h=450]

キレイなショップで気持ちよく買物したいなら、NovenaのVelocityやBrah BasahのCampers cornerに行った方が良いが、クイーンズウェイは無数の小さなショップが古いモールの中に所狭しとひしめいているのがメリット。色々な製品を見比べることができるし、何より安い。たとえば今回買ったノースフェイスの登山靴、事前に調査した時点ではメーカーの米国向け直販サイトが安かった(日本で2.5万円の品が150ドル)ので自分は個人輸入で買うつもりでいたが、試着した店で値段を確認したところアメリカの値段+10ドル程度だったので方針変更してその場で購入した。

登山用品だけでなくサッカーやテニス、バトミントン等、この国で人気があるスポーツの道具はこのショッピングモールでだいたい揃うと思う。このブログを書くために検索したところ、当地のサッカーリーグで活躍中のアルビレックス新潟シンガポールYouTubeチャンネルに紹介動画があったので、参考として下に貼っておこう。

http://www.youtube.com/watch?v=F_TKW3ugvd0

(ザノースフェイス)THE NORTH FACE Swallowtail Hoodie(ザノースフェイス)THE NORTH FACE Swallowtail Hoodie

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Pulau Ubin(ウビン島)に行ってきた

おそらく3度目になるウビン島散策をしてきた。シンガポールから船で10分程度で行けるこの小さな島はサイクリングに手頃なサイズで、自転車をレンタルして散策するひとが多い。

今回の我々の目的はChek Jawaという干潟。引き潮の時間帯に到着すれば、普段は海に覆われている砂浜を観察でき、珍しい生物も見られる(かもしれない)。潮のスケジュールはここらへんで確認できる。その他の事前情報はNUSによるウェブサイトを参照する。

自分が行った日の引き潮は8:30~9:00前後なので、ウビン島に8時前に着きたかった。そのため5時半起床、公共交通機関とタクシーを乗り継ぎ、シンガポールの東の果てにあるChangi Ferry Terminalから簡素なボートに乗りこみ、(当地の日の出は7時なので)まだ昇り立ての太陽が照りつけるウビン島に到着した。ここからさらに干潟まで移動する必要があるが、Chek jawaは船乗り場から見て島の逆側にあり、歩きや自転車だと30分ほどかかる。時間的にちょっと厳しい。道に迷わず行く自信もないので、今回は車を雇って移動した。 Untitled Untitled Untitled

干潟の入口に着いたのは8時15分前後、しかしここでひとつ誤算が。干潟の入口にゲートがあり、これが開くのが8時半だという。しかたないのでゲート前のジャングルをぶらぶら歩いて時間を潰していると、野生のイノシシ親子を見かけた。あまり近づくと危ないのでちょっと離れたところから観察した。 Untitled Untitled

そうこうしている間に8時半になり、ゲートが開いた。海に向かってジャングルを歩いて行く。舗装された道のかたわらにはマングローブ等、南国らしい植物が茂っている。2~3分ほど歩くとChek jawaに到着した。 Untitled Untitled

以前来たときは歩道橋のすぐ下まで海だったが、今は地表があらわになり、苔とも海苔ともつかない海藻が砂浜を覆っている。歩道橋の上から目をこらすと、小さな蟹が砂浜の上にいるのが見えた(写真ではとらえられず)。 Untitled Untitled Untitled Untitled Untitled Untitled

国立公園主催のガイドツアーに参加すると歩道橋の下に降り、砂の中に隠れている生物をあれこれと見ることができるらしい(参考ブログin英語)が、この日はツアー開催なし。自然と触れ合える機会の限られたシンガポールでは貴重なイベントで人気があるようで、事前に申込む必要がある。

歩いている間にも段々と水位が上がってきて、干潟そばの小さな資料館を見学し終えた9時半くらいには、砂浜はもう海の下にもぐっていた。 Untitled

帰りは船乗り場までぶらぶら歩いて戻った。歩いていると、背の高い樹木や、綺麗な蝶(蛾?)を見かけた。小さな神社などもあり、観光しようと思えばあれこれ見られるのだが、10時になると太陽がかんかん照りつけ、さらに島内には蚊が大量にいてえらい勢いで刺される。のんびり散策するためには帽子と長袖・長ズボンの装備が欠かせない。自分は半袖短パンで行ったため、バッチリ日焼けして蚊にたっぷり刺されて、昼前には退散した。 Untitled Untitled

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シンガポール で 家具の搬送

Singapore Street - West

中古で家具(ベッド)を購入した。急ぎではないがちょっと欲しいなと思い、craigslistgumtree(classified、個人売買掲示板)を眺めていたら掘り出しものがあったのでそこで。この国は外国人が多いので、駐在員が帰国時に投げ売りしていることが多い。東京都内でもexpat向け情報誌を見ているとたまにありますね。当地で家具を買うとどれもこれも日本の2倍の値段になってしまうので、中古でもいいやというひとにはオススメ。

さすがにベッドはタクシーでは運べないので輸送を手配しなければ、友人に訊いて回るかなーと考えていたら、売り主が「craigslistやgumtreeでmover(引越業者)探して見積もりするといいよ」と教えてくれた。調べてみたらなるほど、たくさんclassified記事が出ていたので、ここから適当に8件くらいピックアップしてSMSで見積もりを頼む。返事が来たのが4件くらい。ま、打率としては上々でしょう。ほとんどが個人業者なのだが、会社ブログを開設している業者もあって、相場観をつかむための参考になった。

ちょっと考えれば当たり前だが、車が大型になればなるほど、荷台にきちんとした幌や覆いがつけばつくほど、受付窓口がちゃんとしていればしているほど、値段は高くなる。土日は追加料金がかかるところが多いが、それは業者によりけり(たぶん混み具合次第)。

自分が頼んだ業者は、当日、約束の時間より30分ほど早く現地に到着したようで、自分が着いたときには既に搬出作業をしていた。自分が頼んだところはその程度だったが、別の人が頼んだ業者が約束の3時間前に来たと売り主が苦笑していた。ま、そこらへんは東南アジアノリ。広告記事の写真にある通りの幌なしの簡素なトラックだったが、ちゃんと梱包してくれたし、サービス範囲外と思っていた家具の組み立てもやってくれたし、破損等もなかったので、なかなか満足。いずれ引越業者が必要になったときも、これと同じ要領でやればOKなはず。

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