シンガポールの思い出

2010-2014年、星国に滞在していたときの記録

Rachmaninov: Piano Concerto No. 1

おなじみシンガポール交響楽団(SSO, Singapore Symphony Orchestra)のコンサートで、ラフマニノフのピアノ協奏曲1番を聴いてきた。ピアニストはYevgeny Sudbin(英国在住ロシア人、カタカナで書くならエフゲニー・スドビン)。

恩師曰くラフマニノフは改訂が多い作曲家で、このピアノ協奏曲1番も色々なヴァージョンがある。当日配られた解説+英語版wikipedia曰く、初出は1892年に卒業制作としてモスクワ音楽院で1楽章だけ演奏されたもの。しかしその後お蔵入りし、1917年に大きく改訂が加えられる。大きな会場で初めて演奏されたのは1919年ニューヨークにて、この改訂版(1917 version)を用いてのことだった(日本語版wikipediaでは1900年にも演奏会があったと記述されているが、英語版ではこの情報が見当たらない)。

今回のコンサートで演奏されたのは、この改訂版。↓はMikhail Pletnev演奏によるもの。

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=pLKQSExDDIU&w=420&h=315]

ソリストYevgeny Sudbinは1980年生まれのロシア人、細くてすらりとした体格の美しい青年。休憩時間中のCD即売+サイン会は若い女性(音大生?)に囲まれて大盛況だった。

帰宅後にofficial websiteを開いたところDiscographyで試聴できるしiTunesで音源購入もできる。写真やライブ情報も充実していて「このひとは同じ時代を生きているんだ」と感じた。大御所の名演を大切に聴く良さもあるが、まだまだクラシック素人の自分はこういう「同じ時代を生きている感覚」による親近感のプラスαも捨てがたい。

B008PB0808スカルラッティ: ソナタ集 (Scarlatti : Piano Sonatas / Yevgeny Sudbin) [輸入盤] [日本語解説付]
スカルラッティ エフゲニー・スドビン
BIS / King International 2012-08-30

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