シンガポールの思い出

2010-2014年、星国に滞在していたときの記録

仙台・平泉に行ってきた

1日目 新幹線・グリーン車は広々して快適だった。東京から仙台まで北上中、ぱらぱらと雪の降った山や農地が目に入った。仙台駅周辺も日陰に入るとまばらに雪が残っていた。しかしこの日は快晴で、想像していたよりも暖かかった。 Untitled

荷物をホテルに預け、宿のそばにあった牛タン専門店で昼食をとり、駅前の観光ループバス乗り場へ。他の市バスはそうでもなかったが、観光バスはえらく混んでいて驚いた。まずは伊達政宗が眠っているという瑞鳳殿に行く。戦中(1945年)に焼失したものを最近再建したという寺院は、着色したばかりのような色合いだった。建立当時の色を再現しているのは理解できるが、日本の歴史的建造物というとひなびた色合いが多いので不思議な印象を受けた。 Untitled Untitled Untitled Untitled

再びループバスに乗って仙台城跡へ。瑞鳳殿からの最短ルートは大震災の影響で道が使えないため、バスはぐるりと回り道をして青葉山を登った。東北大学の校舎が点在する道中、そこかしこに「二の丸跡」等の看板が出ていた。山頂には伊達政宗の大きな銅像があり、その眼下には仙台市街が広がっている。この眺めはなかなか壮快。 Untitled Untitled

同じく山頂にあった資料館に入る。仙台城があったときの青葉山の様子を3Dホログラムで見る。さらに城跡の石垣をどう修復したかの解説ビデオを鑑賞してから、修復された石垣を見つつ徒歩で山を下りた。なんてことのない距離だが、山道で残雪が多く、時折足を滑らせそうだった。色合いの少ない灰色の景色を見て、自分は冬の世界にいるのだなと実感した。 Untitled Untitled

2日目 7時半に起き、8時半の一ノ関行きバスに乗った。冬はふとんを出ると寒いので、起きるのが大変。しかし暖かいふとんに包まれて「起きなければ」と思うのは、つらいけどある種の快楽。楽しいことは、だいたい辛いこととセットだ。

バスは高速道路を行くので風景は単調。寝て起きると高速を下りていて、町並みが雪で覆われていた。一ノ関でJRに乗り換え、さらに北上して平泉駅に到着。一面の雪景色だが、今日はあいにくの雨模様。第一目的地の毛越寺(もうつうじ)までは800m程度なので歩きでいいやとバス時刻表も確認せずに目的地まで歩いた。小さいキャリーバッグがあるのに加えて、雪で足元が悪くなっていて歩きづらかった。 Untitled Untitled

毛越寺は庭園が名物なのだが、雪に埋まっていた。大きな池も氷が張っていて、これは夏に見たほうが良いだろうなと思った。見終えるころには正午になっていたので、最寄りのバス停で時刻表を確認しようとした。しかし、時刻表の上に張り紙がしてあり「12/29-1/6まで年末年始のためバス全面休業」の文字が。年末年始の日本旅行は、こういうリスクがある……。気を取り直してバス停横の売店で買物してから、通りがかりに見かけたソバ屋へ。このあたりはソバが名物のようで、今晩泊まる宿も打ち立てソバが食べられる。毛越寺そばで食べた天ぷらソバも、素朴な味で美味しかった。 Untitled Untitled

ソバ屋でタクシーを呼んでもらい、メインの中尊寺までの3kmほどの道のりを運んでもらった。中尊寺近くのレストハウスで荷物を預け、月見坂を登りきったあたりまで車で行き、そこからは歩き。中尊寺のメインである金色堂は、確かに素晴らしかった。キンキラキンだが嫌らしくない仏像と祭壇……写真禁止なのが残念だ。金色堂以外の、境内に点在する地蔵菩薩不動尊も見応えがあった。途中で目のお守りをいただいた。 Untitled

しばらく休憩してから宿の送迎車に拾ってもらい、郊外にある温泉宿へ。チェックインしてから温泉に入り、部屋に戻って晩御飯。奮発して注文した前沢牛も魚介類も、柔らかくてとろけるようだった……。〆は打ち立てのソバをせいろで。こちらも美味しかった。薬味のワサビすら美味しかった。本物わさび万歳。練りワサビは滅亡したほうが良いと思う。 Untitled Untitled Untitled Untitled

3日目 朝食前に温泉へ。外は雪が降り積もっていて露天風呂が良い感じ。朝ごはんは温泉宿らしく種類豊富。飲み物だけで水、煎茶、リンゴ酢、珈琲の4種類。宿の農地で作ったという野菜もおいしかった。

10時にチェックアウトして平泉駅まで車で送ってもらい、そこからJR東北本線で一ノ関、乗り換えて仙台駅に到着。合わせて2時間半ほど。新幹線は夜発で時間があるので、荷物をコインロッカーに入れ、仙台駅構内の「すし街道」にある寿司屋で豪勢な海鮮丼をいただき、駅前商店街で雑貨屋お土産を買い、カフェで一休みしながら大晦日の仙台を眺めた。 Untitled Untitled

駅前のパルコやロフトを眺めて、コインロッカーから荷物を出して、駅のベンチで晩御飯(駅弁)を食べた。仙台駅のベンチに座っていると、(東京から来た)下り新幹線から帰省客がたくさん出てきた。家路に急ぐ様を見ながら、この人たちも「故郷はたまに帰ると良いところだな」と思ったりするのかしらと想像した。その後、新幹線に乗って、東京に戻った。

今回の旅でお世話になったガイドブック。

4533089879仙台 松島 平泉 (ココミル)
ジェイティビィパブリッシング 2013-02-15

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