シンガポールの思い出

2010-2014年、星国に滞在していたときの記録

シンガポールと中国 その1

どこの国でも、マスコミと現実は異なる面が多い。とりわけシンガポールはマスコミに対する規制が厳しい。しかし目を通していると面白い記事もある。

最近読んで気になった記事は「中国で働く若者が増えている」。
ぐんぐん伸びているホットなマーケット、中国で働く若者が増えている。ニャンヤン工科大学の修士過程にいるLi君は上海の企業でインターンする機会を得た。「すごく嬉しいです! シンガポールと違って今まさに伸びている、ホットな国で働けるなんて、とてもエキサイティングだと思います」
・・・みたいな内容。

といっても前述の通り、こっちの新聞は政府がスポンサーなので眉唾ものである。日本でも、場所を選べば↑のLi君みたいな若者はいるだろう。でもさすがに100人いて1人くらいかな?
アンケート調査してまわるわけにはいかないが、手近な職場のシンガポール人同期に訊いてみた。

日「中国で働きたいと思ったことある?」
星「うーん、私はマレー系で中国語が出来ないから無理」
日「これこれこういう内容の新聞記事があったんだけど、興味はある?」
星「もちろん! hot placeだもの」
日「でも政治とか、社会的にどう? 私はちょっと怖そうだと思うけど」
星「そりゃあ共産党だもん。でも食べ物も美味しいし、良さそうじゃない?」
日「あ、香港料理が美味いって聞いたことある。香港なら英語も通じるね」
星「香港は中国だけど中国じゃないよ(笑)」
日「そうなの? 返還されたけど?」
星「香港と上海はちょっと別ものでしょ」

という反応だった。彼女はマレー系なので、中国との縁は薄い。「興味なくはないけど、他人事」という雰囲気がよく表れていた。それにしても「hot place」の次の理由が「食べ物が美味しい」というのがシンガポール人らしい(笑)。

また機会を見つけて、別方面の現地人に聞いてみよう。