シンガポール de 健康診断 その2
1年半ぶりに健康診断を受けた。前回の記録はここで、色々な病院のプランを調べたメモがある。今回はRaffles HospitalのBasicプランの健康診断を受けてきた。
週末に受けたいと予約の電話をかけたところ、土曜は混み合っているそうで1ヶ月先まで空いている日がなかった。支店によって個別の受け入れなので、電話してまわればもう少し早く受けられたかもしれない。
正確な検査項目はリンク先を参照するとして、当日の流れはこんな感じ。検査前8時間は食事を採らないようにと言われて朝食を抜いて行ったところ、採血後に貧血を起こして倒れた。なお貧血は英語だとanemia.
結果は1〜2週間ほどで出る予定。
お代は一番安いプランに婦人科検診をオプションでつけて、あわせて100ドル程度(2013年11月)。当然だが、検査項目を増やすほどお値段は上がる。特に心配ごとがない健康なひとならBasicプランで十分だと思う(そもそも健康診断を毎年受ける必要があるのかも微妙なところ…だが、こればかりは各人の年齢・状況・哲学次第)。
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シンガポール de 歯科検診(2013年11月)
前回に引き続いて、ローカル歯医者さん(Chin Dental Surgery)に定期検診に行ってきた。
今年5月に行ったとき「ここが気になる」と言ったらそこしか見てもらえなかった(X線もそこだけ撮影だった)ので、今回は「for checkup」ですと強調して診てもらった。検診は特に問題なしで、今回もクリーニングしてもらって、お代は90ドルほど。
待ち時間が長いのは難点だが、予約がとりやすいし土曜も来られるのは助かる。ちなみに今回は30分〜45分くらい待ったが、こればかりは運次第という感じ。
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香港に行ってきた
8月末に香港に行ってきた。
1日目、香港文化中心周辺から眺めた夜景
シンガポールからは飛行機で3時間半、飛行時間は東京からと所要時間は変わらない。日本から「中華っぽい都市」に行きたいなら距離的に近いし街中どこでも免税なのでシンガポールよりも香港に行ったほうが良いだろうと思った。シンガポールは近隣の東南アジア国と組み合わせて、より南国らしさが味わえるのがウリか。
数日前にフィリピン・台湾を直撃した大型台風が熱帯低気圧になって近くに停滞していたので空模様はいまいちだったが、大雨に遭わずに観光できたので、台風シーズン真っ最中(8月〜9月)の香港観光としては恵まれたほうだったのかもしれない。
1日目:正午に到着、志蓮浄苑(Chi Lin Nunnery)に行き、夜はショッピングモール(Harbour City)内で友人と広東料理を食べた。そこからぶらぶらと香港文化中心(Hong Kong Cultural Centre)周辺を散歩しながら夜景を眺めた後、糖朝(Sweet Dynasty)でデザートをいただいて解散。
志蓮浄苑(Chi Lin Nunnery) 21世紀に入ってから作った中国庭園+お寺。新しいのであまり歴史は感じられないが、限られたスペースでよくこれだけの庭園を作ったものだと感心した。写真の後ろに見える建物はマンションやオフィスビル。
2日目:昨日「ここがおいしい」と教えてもらった香港文化中心近くのMaxims’で朝飲茶を食べた後、フェリーでランタオ島に行く。ウィズダムパスを歩いてハートストらに行き、ケーブルカーでMTR駅前に移動してTong Chungショッピングモールで休憩+買物。その後中心部に戻って文句なしに美味しい上海料理を食べ、九龍の高層ビル巡りをした。旧友のおかげで香港の別の側面を見ることができた。
朝飲茶 美味しくてたらふく食べた。飾り点心が見た目も味も良かった。
ランタオ島 仏像は最近建てられたもので風格はあまりないが、長い階段を昇りきったところに霧に包まれた仏像がどーんと座しているのは良い雰囲気だった。向かいに寺もあったが、こちらはあいにく改修工事中。
ウィズダムパス ランタオ島はところどころ自然が感ぜられる箇所があって気持ちよかった。香港は山が多いのでトレッキングに来ても良さそう。
ハートスートラ 宗教的なものかと思ったら、最近作られたアート作品のようだ。
The Archというローマの凱旋門をイメージして作られた高層ビル 左は夜に、右は午前中フェリーの上から撮影した。
3日目:フェリーでマカオに行った。公共バスに乗ったものの降りるところが分からず、若干道に迷いつつ歩いた。観光ルートに戻って教会〜Na Tcha Temple〜旧城壁〜モンテの砦〜大砲跡〜カテドラル〜聖ドミニコ教会〜セナド広場を見る。レストラン「カルロス」でポルトガル料理を食べる。帰りはシャトルバスでフェリーターミナルに行った(ガイドブックにある通り、公共バスよりシャトルバスのほうが簡単だった)。その後フェリーで船酔いする+戻ったさきのショッピングモール激混みでダウンして部屋で休む(同行の友人ごめんなさい+ありがとう)。疲れ果てていたが、これを逃すともう行けない…と気合いで旺角(モンコック)でショッピング。
マカオ、迷ってるときに歩いた中国的な町並み 建物の作りがシンガポールのチャイナタウンに少し似ている。
Na Tcha Temple 中華な寺。世界遺産のいくつかを除外して、マカオは全体的に中華色が強かった。
大砲跡 戦時の名残。もちろん飾りだが、たくさんの大砲が置いてあった
大砲跡内に咲いていた蓮の花 南国は蓮がよく育つ。この日は日照りが激しく、歩いているうちに日焼けした。
亀ゼリー 旺角で食べた。シロップをかけて食べると疲れた体に染みる美味しさだった。
MTR駅構内の壁にあったスター家庭教師の広告 香港も本土中国と違わず受験競争が激しく教育ママも多く、人気の家庭教師はアイドル並みに引っ張りだこだとか。こんな広告がそこかしこにあった。
4日目:朝ごはんを食べてすぐに空港に移動して、さよなら香港。ランタオ島やマカオに行ったせいもあって、かなり盛りだくさんの3泊4日だった。気がつけば九龍島に泊まっていたのもあり、香港島はほとんど見ていない…いずれまた。
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シンガポールから小旅行
日本からだと少し行きにくいけれど、シンガポールからだと行きやすいところのメモ。自分はビーチ嫌いないので、プーケット・モルディブ等のビーチリゾートは除外。
photo of Changi Airport by Acey Puno
- マレーシアのボルネオ島側(クチン、コタキナバル、ムル) 日本からだと飛行機乗継ぎ必須だが、シンガポールなら1本で行ける。LCCもいくつも飛んでる。いずれもチャンギから1時間半程度。コタキナバルは山登りやダイビング、ムルは熱帯雨林や水の流れで作られた洞窟等の大自然が楽しめる。クチンは国際会議場があるものの、大きな観光地はなくのんびりした感じだった。
- マレーシアのマレー半島側(ペナン、マラッカ) クアラルンプールは日本からでも比較的行きやすい?が、世界遺産があるペナンとマラッカへは乗継ぎ必須なはず。シンガポールならそれぞれ飛行機1時間、バスで3時間半で行ける。ペナンは未踏、マラッカは町並みに植民地時代の雰囲気が残っている、1泊で行くのにちょうどよい感じのこぢんまりとした観光地だった。
- ブルネイ(バンダルスリブガワン) ボルネオ島にある小さな石油大国。キラキラのモスクや総大理石造りのホテルがあるいっぽうで緑豊かなジャングルもあって楽しかった。マレーシアのサラワク州とサバ州にはさまれている。ここも日本からだと飛行機乗継ぎ必須だが、シンガポールなら1時間半程度。どんな高級レストランでもアルコールは売っていない完全なるムスリム国なので、酒好きにはお勧めしない。
- スリランカ(シギリヤ、ポロンナルワ、アヌラーダプラ、キャンディ、ゴール) インドの南東にある島国。日本からの直行便はないが、シンガポールからなら直行便で3時間程度で行ける。日本人でスリランカ大ファンなひとも結構いて、自分が行くときは色々アドバイスを貰った。まだまだ途上国なのでガイドを手配して案内してもらったほうが安心して楽しめると思う。
- *ここから下は自分が行ったことない、いずれ行きたい(かも)ところ*
- インドネシア(バリ、ボルブドゥール遺跡、バンドンなど) お隣の国なので気軽に行ける。ビザも到着時申請でOK。だが自分はあまり行ったことがない。いずれ探索したい。
- ラオス ASEAN諸国はどこも行きやすい。タイやベトナムは日本からでも比較的行きやすいが、ラオス直行便はないと思う。友人でバンコクまで飛んだ後にタイ北部へ、さらにラオスまで電車旅行してる人がいて(大変だったらしいが)楽しそうだった。いずれ。参考:上記とは別の友人による旅ブログ
- ミャンマー、ブータン どちらも当地からなら直行便で行ける。ただしミャンマーのビジネス客が急増したため首都ヤンゴンのホテルの値段が高騰しているらしい。またブータンは必ずガイドを雇わなければならないので、それなりのお値段になるとか。こちらのブログ(ブータンにも行ってる!)の写真を見ていると行きたくなってくる。
- ネパール こちらもシンガポールからは直行便あり、3時間程度。山登り好きの友人がよく行っている。キャンプ必須なのでちゃんとトレーニングしてからでないと行けないかな…。と思ったらなんちゃってトレッキングもできるらしい。
- ドバイ ヨーロッパ行く際にここで乗継ぎになる便が結構多い。あまり観光する気はしないが一度見てみたい。
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Conservatory Concert Hall, Leonidas Kavakos + Enrico Pace
シンガポール国立大学(NUS)内にあるConservatory Concert Hallであったコンサートに行ってきた。このコンサートホール、小さいので今まで見逃していたが、プログラムを見てみたらけっこう充実しているし、箱自体もこぢんまりとしていてなかなか良かった。
今回聴きに行ったのは、今年初めにベートーヴェンのヴァイオリンソナタ全曲集CDを出したLeonidas Kavakos(レオニダス・カヴァコス)+Enrico Pace(エンリコ・パーチェ)のリサイタル。久しぶりに掛け値なしの一流の演奏を聴いているなと夢中になって鑑賞した。
曲目:
- BEETHOVEN Sonata for violin and piano No. 7 in C minor, Op. 30 No. 2
- DEBUSSY Sonata for violin and piano in G minor
- RAVEL Sonata posthume
- RESPIGHI Sonata for violin and piano in B minor
販促ではカヴァコスの名前が前面に押し出されている。実際彼は素晴らしいヴァイオリニストだったが、いっぽうのパーチェもかなり良い味を出していた。情報が少ないのが不思議だ。カヴァコスが超有名だから、比較すると少なく感じるのかもしれない……英語ならそれなりにある……が、レーベルのyoutubeビデオ↓でもPaceの名前が書かれていない…泣。
Beethoven Violin Sonatas L.V. Beethoven Decca 2013-01-10 by G-Tools |
Leonidas KavakosとEnrico Paceによるベートーヴェン ヴァイオリンとピアノのためのソナタ5番 [youtube=http://www.youtube.com/watch?v=p2yAQ1Dj42k&w=560&h=315]
Enrico Pace(エンリコ・パーチェ)のラフマニノフ ピアノ協奏曲3番 [youtube=http://www.youtube.com/watch?v=KmmniBXhj94&w=420&h=315]
Kavakos、ベートーヴェン ヴァイオリンソナタについて語る。 [youtube=http://www.youtube.com/watch?v=Rp-_cDP2t10&w=560&h=315]
シンガポール de 弦楽器
学生時代にやってた弦楽器の演奏を再開しようと思って、シンガポール国内でバイオリン・チェロ等を販売している店を調べたのでメモしておく。
Johann Strings 91 Bencoolen Street, Sunshine Plaza #01-27, Singapore 189652 NAFA裏手のショッピングモール内にある。Luthier(職人さん)の店。ヴァイオリンがメイン。
02-23 Sultan Plaza, 100 Jalan Sultan
スルタンモスクの近く、Keypointの隣にあるショッピングモール内。チェロがメイン。職人さんはいない。教室併設。
Synwin Music 6 Raffles Boulevard, #03-117/118/119 Marina Square 845 Geylang Road #03-01 Tanjong Katong Complex シンガポールの弦楽器メーカー。Marina Square店だけ見に行ったが大きくて商品充実。職人さんがいてすぐに修理受け付けてくれることもあるようす。東日本大震災の被災地オーケストラにヴァイオリンを寄付してくれたこともあるらしい。
Tong Ming Xi One Commonwealth, 1 Commonwealth Lane #08-28, Singapore CommonwealthMRT駅近く(平日のみ)。United Square Shopping Mallにもギャラリーあり(こちらは土日も営業)。職人常駐??
Yamaha 日本人にはおなじみのヤマハ。シンガポール各地に代理店や教室がある。音楽教室もやっているが、弦楽器はヴァイオリンのみ。
Dhoby Ghaut近くのコンコルドホテル内、Esplanade Theatre内にも弦楽器店がある。いずれ追記するかも。
陳剛/何占豪:ヴァイオリン協奏曲「梁山泊と祝英台」/チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲(シャハム/シンガポール響/シュイ) UNKNOWN by G-Tools |
「物語 シンガポールの歴史」を読んだ
紀伊国屋シンガポール店で平積みになっていた新書。シンガポール在住日本人界隈でも話題になっていた。
イギリス植民地としてのシンガポールの黎明期、日本軍に占領された苦難の時代、大戦終了後の植民地復帰を経ての自治権獲得、その後マレーシアに加盟するものの2年後に独立……という流れを政治・経済の側面から整理している。
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章立てはこんな感じ。
序 シンガポールの曙 - 19世紀初頭 1. イギリス植民地時代 - 1819 ~ 1941年 2. 日本による占領時代 - 1942 ~ 45年 3. 自立国家の模索 - 1945 ~ 65年 4. リー・クアン・ユー時代 - 1965 ~ 90年 5. ゴー・チョクトン時代 - 1991 ~ 2004年 6. リー・シェンロン - 2004年 ~ 7. シンガポールとは何か
リー・クアン・ユー(LKY)時代の分量がいちばん多く、改めて彼がシンガポールという国に与えた影響の大きさを感じた。しかし本書はそれで終わらずLKY以後のゴー・チョクトン首相時代と、現在も続くリー・シェンロン首相時代についても丁寧に記述している。
「7. シンガポールとは何か」の考察もきわめて納得がいく内容で、シンガポール人に読ませても膝を打ってくれるのではないかと思わせるものだった。この国は、世界の国々との緊密な関係を構築しなければならないという宿命を抱えている。そのため外交が非常にうまい。もちろん隣国のマレーシアやインドネシア(特に前者)とは複雑な関係・心理的軋轢もあるが、お互いにうまく利用しあっていかなければ…という戦略性が様々な経済政策から感ぜられる。
シンガポール建国の父であるLKYの功績とその限界も的確に指摘している。
人間と社会のあらゆる事象を、それがいかにシンガポールの経済発展に寄与するかという観点からすべてを判断したリー(クアンユー)は、芸術や文学は経済発展には無関係とみなし、国民の間に芸術心や文学心を広げることに無頓着だった。シンガポール文化が不在の一因はここにあった。
自分が当地に住んでいて1番ツラいことはこの「文化の不在」だが、しかし文化がないからこそ縁もゆかりもない外国人が移住して貿易・商業・ビジネスを営みやすかったという側面もあるだろう。
とにもかくにもLKYは政治の舞台から完全に降り、存命ではあるものの政治的発言権は名実共になくなった。その契機になった2011年の総選挙(与党である人民行動党(PAP)の敗北」(野党が過去最高の6議席を取得))はこの小さな国の大きな転換点だったのだな……ということを、本書を通して再確認した。