シンガポールの思い出

2010-2014年、星国に滞在していたときの記録

地震の国

シンガポールを歩いていると「かっこいいけど安定悪いなあ」という形状の建物を見かけることが多い。そういう建物について周りの人はあまり違和感を抱いてないみたい。「なんでかな?」と軽く疑問に思っていた。

閑話休題、引越後、Google Street Viewで現地の様子をチェックしたという兄から「引越先、良さそうなところだな。背が高くてヤシの木に囲まれている建物だろ?」というメールが来た。その文面が面白くて、思わず同期に話したところ、↓こんな会話になった。

日「・・・っていうメールを兄から貰ったけど、シンガポールの建物はどれも背が高いし、どこにもかしこにもトロピカルな木がある」
星「勤務先のビルのことを言ったの?」
日「いや、引越先。日本人にとっては背が高いビルで、トロピカルな木に囲まれているのは珍しいのです」
仏「それはフランス人から見てもそうよ。でもここでは当たり前の風景よね」
星「いたってフツーの風景だね」
日「日本では高い建物っていうとスペシャルな感じがするよ」
星「建物の背が高いのは、土地を有効活用するため」
日「日本では地震があるから、背が高い建物は特別なルールに沿ったものじゃないといけない」
星「ああ、地震ね。でもシンガポールにもルールはあるよ」
仏「地震!? そういえば、地震って怖い???」
私「え? まあ、怖いけど・・・」
仏「わたし、地震って一度も体験したことないの
私「えー! Never!?」
星「シンガポールもたまーにちょっとだけ揺れる。インドネシアで大地震が起きたときとか」
私「あ、聞いたことある。でも大きなのはないんでしょ?」
星「ないね」
仏「地震が起きると机にもぐるって本当???
日「! 本当です。学生の時は地震用のトレーニング(避難訓練)もあったよ」
仏「トレーニング!? I can't imagine!!」

「I can't imagine」は私のセリフだ!!! 地震を体験したことがない(I have never experienced earthquake)という感覚が、日本で生まれ育った自分の理解の範疇を超えている。
でも、日本みたいにしょっちゅう地震がある国は大して多くはないし、それに「地面が揺れる」というのは、よく考えてみればスゴイことである。日本って色々な意味でヤバイ国なんだなー・・・。

ちなみに蛇足ながら、以前ブラジル人とチャットしていたときも似たような会話をした。チャットをしているときに震度2くらいの地震があって「あ、揺れた」と言ったら「大丈夫か!!!!!????」「外に逃げなくていいのか???」「チャットなんてしていたら危険だろう」等々それはそれは大袈裟に心配されて、私は「あ、このひとにとって地震は超絶・非日常的な出来事なんだな」と感じたものであります。